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賛成派も反対派も集結「静岡リニア大団円」の今後 新幹線停車本数や空港新駅、「地域振興」が焦点に

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JR東海 丹羽社長 静岡県 鈴木知事
「自然環境保全協定」を締結したJR東海の丹羽俊介社長(左)と静岡県の鈴木康友知事(記者撮影)
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締結式後の囲み取材において、難波市長は、「県副知事時代の2016年からこの問題にかかわってきた。当初は十分な環境影響評価を行えていなかったが、この10年を経てここまでの環境影響評価をやれれば、環境への影響の回避・軽減、あるいは対処措置が可能なレベルまで来ていると感じている」と述べ、これまでの取り組みを評価した。また、静岡市長としての受け止めを問われた難波市長は、「トンネル工事は静岡市内で行われるので、県と同じく、静岡市でもしっかりとした監視・分析をしていく」と述べた。

会場の外、県庁の玄関では、炎天下の中でリニア工事に反対する複数の市民団体が横断幕を掲げて、「命の水を守れ!」と声を上げていた。人数を数えたらざっと20人ほど。「招かれざる客」であるが、9年にわたる議論を語るうえでは欠かせない人たちである。鈴木知事も「自然環境や大井川の水資源への影響などについて、依然として、不安や懸念を抱いておられる方はいらっしゃる」として、モニタリング体制の構築などにより、「こうした点に、県として徹底的にお応えしていく」と説明している。

協定締結式会場の静岡県庁玄関でリニア工事反対を訴える市民団体(記者撮影)

川勝氏の姿はなく

今回の締結式に川勝氏の姿はなかった。川勝氏は退任時に報道陣から今後の人生プランについて問われると、「仙人になる」と語り、山にこもって読書三昧の日々を過ごすと宣言していた。下界との接触を断ったのかと思っていたら、報道によれば7月11日、リニア工事に反対する市民団体が開いた静岡市内の集会にメッセージを寄せ、「南アルプスに計り知れない危害を及ぼそうとしている。万死に値するほど誤った決定」と訴えたという。川勝節は健在だった。

2019年9月、東洋経済の取材に応える静岡県知事時代の川勝平太氏(撮影:今井康一)

大井川の水資源問題と南アルプスの環境保全に関する問題が一応の決着を見て、静岡のリニア問題は次の段階に移る。今後の課題となるのは地域振興である。この日、県とJR東海の間で地域振興に関する基本合意が結ばれた。その内容は、東海道新幹線の活用によって、県内の産業・観光の活性化、新たな関係人口の創出、鉄道駅およびその周辺の利便性向上などに取り組むといったものだ。

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