現在のネットメディアとそれを見る人々は、「地上波だからNG」「SNSや配信番組ならOK」という区別をしてくれません。発信した場所を問わず、暴言や告発の一部が切り取られて批判を受けるリスクが高いため、「やらない」に越したことはないでしょう。
職場からも消える「暴言・毒舌キャラ」
良ちゃんの騒動を見ていてもう1つ危うさが感じられたのは、「暴言・毒舌キャラ」が受け入れられづらい社会になりつつあること。
良ちゃんは渡部さんに暴言を吐く2日前に、「芸人を良い人、悪い人で分けたり実は良い人、実は悪い人って思いたい気持ちはわかりますが芸人やってる時点で全員悪い人です 金を持ってる芸人も持ってない芸人も悪人です。 9時〜5時で働けない社会不適合者の集まりです。 MCもクズ芸人も両方悪人です。 欠陥人間、異常者の道化が毎日お祭りをして人々に息抜きを提供してるのが芸能界 悪人同士の争いをお楽しみ下さい」とポストしていました。
当然ながら、芸人は全員悪い人でも、欠陥人間や異常者でもないでしょう。このコメントからうかがえるのは、「暴言を含む悪口を仕事にしている」ことへの免罪符。本来、「言い訳がましくてカッコ悪い」と思うことをあえて書いたところに、「自分の暴言や悪口はスルーしてほしい」という気持ちがにじんでいました。
昭和時代から暴言・毒舌キャラのタレントは「毒を吐いたあとに笑顔を見せる」「共演者からフォローの言葉を入れてもらう」ことがメディア出演における基本。有吉さんやマツコ・デラックスさんらはこのようなバランス感覚に長けていますし、鬼越トマホークの2人も地上波の番組ではこれができていました。
しかし、個人のSNSではそれが難しいため「ただ悪い人に見えてしまう」「キャラクターとみなしてもらえない」というリスクが高まっています。

