そしてもう一つ、見落としがちなのが「歯ブラシの交換時期」です。「毛先が開いたら交換」と考えている人が多いですが、医学的観点では遅すぎます。見た目がキレイでも、目に見えない細菌は毎日どんどん増えています。
歯ブラシは「1カ月に1回」の交換を推奨します。実に、1カ月使用した歯ブラシには1億個以上の細菌が付着しているというアメリカのノースウェスタン大学の調査による報告*2もあります。特に、細菌が繁殖する条件が揃っている夏場こそ、この「1カ月交換」を守ることが、口腔内の環境を衛生的に保つための対策になるでしょう。
旅行用ケースに入れたまま密閉は危険
夏の長期休暇を利用して、帰省や旅行を計画しているビジネスパーソンは、ここからは必読です。
旅行中は歯ブラシが危険な状態にさらされていることが少なくありません。使用して濡れたままの歯ブラシを密閉型の携帯ケースに戻し、バッグにしまうのは、「細菌の培養ケース」で持ち歩いているようなものです。
旅行先であっても、歯ブラシは使用後、しっかりと湿気を取り去り、通気孔のついたケースにしまったほうが衛生的です。また歯磨き粉などと一緒に持ち運ぶ際には、ケース自体を通気性の高いメッシュ素材にすることをお勧めします。そして、宿泊先の実家やホテルに着いたら、すぐに歯ブラシをケースから出してコップなどに立て、風通しを良くして完全に乾燥させることもお忘れなく。
ちなみに、僕が旅行や出張に行く際は、衛生面でのリスクを徹底的に排除するため、常に新品の歯ブラシを持っていきます。そして移動中は、いつでも歯磨きができるように、スーツケースではなく、手持ちのバッグに入れて持ち運んでいます。
旅先では、歯ブラシを通気性の良い状態で保管するのは難しい場面もあります。そのため、旅行後も同じ歯ブラシを使用し続ける場合は、細菌の繁殖リスクに加え、清掃性の低下、覚えやすさなどを考慮して、使い始めから合計2週間が経過した時点で、新しい歯ブラシに交換するようにしています。
せっかく健康や身だしなみのために毎日行っている歯磨きが、保管方法の誤りによって逆効果になってしまっては、本末転倒です。「しっかり洗う」「力強く振って水を切る」「風通しをよくする」「1カ月で交換する」。このシンプルな4つの新習慣をこの夏から取り入れ、高温多湿の日本の夏を、安心して乗り越えていきましょう。
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岡山大学『慢性歯周炎の急性期の発生は気象変化後1〜3日』International journal of environmental research and public health 2015, 12


