高市早苗政権の主要政策や今後の予算編成の方針を盛り込む「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の2026年版が、例年より約1カ月遅れで近く閣議決定される見通しだ。
高市政権の「責任ある積極財政」の看板の下で、華々しい歳出規模の拡大方針が強調される一方、医療・介護・年金など社会保障に関しては、「現役世代の社会保険料負担の引き下げ」が強く打ち出されている。
物価高が続き、賃上げが進んでもその実感は乏しい中、毎月の給与明細から天引きされる社会保険料の負担感は確かに大きい。現役世代の手取りを増やすという訴えは、政治的にも一見極めてわかりやすい。
だが、保険料を下げるということは、社会保障の財源を減らすということでもある。その穴埋めは、結局のところ給付の縮小や患者・利用者負担の引き上げとして現れる。つまり、「現役世代の手取り増」という聞こえのよいスローガンの裏側で、病気になった人、治療を続ける人、高齢期に医療や介護を必要とする人の負担が増やされようとしている。
今回の骨太方針原案で注目すべきなのは、この保険料引き下げが単なる政治的スローガンにとどまらず、「社会保障負担率」という測定可能な指標に落とし込まれたことだ。
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