・エンテロウイルス71型:髄膜炎や脳炎など、神経系の重い合併症との関連が深い
・コクサッキーウイルスA16型:最も一般的で、典型的な経過をたどることが多い
・コクサッキーウイルスA6型:近年目立つ型。発疹が全身に広がりやすく、回復後に爪が剥がれるなどの特徴的な症状を伴うことがある
・コクサッキーウイルスA10型:A6型と同様、ときに激しい症状を引き起こす
これらの型同士には、交差免疫(1つの型にかかれば、ほかの型も防げる免疫)がほとんどありません。そのため一度かかっても、「またかかってしまった」ということがたびたび起こります。今年の流行は、前回の流行から6年ほど経ち、手足口病にかかったことのない子どもたちが増えたことが原因と考えられます。
増えている「非典型ケース」
手足口病を発症すると発熱に続いて口の中に水疱ができ、そのあとに手のひら、足の裏に赤みを伴う小さな水疱が現れます。これが典型的な経過です。
しかし近年の流行では、これまでのイメージとは異なる症状が目立ちます。具体的には次のような症状ですが、感染したウイルスの違いが、その原因と考えられています。
・見た目と痛みが一致しない:皮膚の発疹は見た目の割に痛みやかゆみといった症状が少ない一方、口の中の潰瘍(口内炎)は焼けるように強く痛む。これが、子どもが水分を拒否する最大の原因になる
多くの場合は軽症ですが、まれに重症化することがあります。次のような症状が1つでも見られたら、夜間でもためらわず救急外来を受診してください。
・39℃以上の高熱が3日以上続く
・ぐったりして視線が合わない、何度も嘔吐する、寝入りばなや刺激に対して体がビクッとする動きが繰り返し起こる
・肩で息をしている、呼吸が荒く苦しそう、顔色が悪い
・激しい咳、ピンク色の泡のような痰
・半日以上おしっこが出ない、泣いても涙が出ない、口の中がカラカラに乾いている

