気がかりなのは、筆者はときどき海外で公共交通利用の旅をするが、どこへ行っても公営交通がしっかりしていて、日本ほど公共交通が民間任せではない。公共交通は国の基本的なインフラとして国や州が管理し、日本のように採算性重視ではない。公共交通が欲しければ「地元でどうぞ」と、国は関与しないという国は珍しい。
日本は民間が多いので「採算性が第一」が当たり前で、「100円稼ぐのに3000円必要」といっては、廃止が当たり前に思われているが、海外では国や州の指針がはっきりしていて「国民の利便性が第一」が当たり前である。
日本は公共交通のしっかりした国だったが…
筆者が子供だった頃は、日本は海外に比べて公共交通のしっかりした国だと教わり、アメリカやオーストラリアなどは車社会で「車がないとどこも行けない」だった。ところが、現在は日本の地方こそが車社会で、むしろアメリカやオーストラリアなど、かつて公共交通が発達していなかった国のほうが、クリーンで省エネルギーということで、州政府などが公共交通を一括して運営するようになったと感じる。
民間だと採算重視は当たり前で、不採算の交通機関廃止はやむを得ないであろう。しかし、その採算性も5年くらいのスパンでの話であろう。イラン情勢などを考えると、10年、20年先は状況が一変することも考えられる。廃止にした公共交通の復活はまず無理なので、長いスパンで人や物の移動をどうするか真剣に考えたほうがいいと感じる。

