ただし、タワマンが街にもたらすものは、光の部分だけではない。山本氏が続ける。
「677戸という規模ですから、仮に一戸に2人ずつ入居したとしても、1000人を超える人口流入を意味します。これにより、駅の改札やホーム、周辺のスーパー、あるいは学校や保育施設といった生活インフラへの負荷が急激に高まることが懸念されます。そうした課題が浮上した場合に自治体や街がどう対応するのか、今後も目が離せない物件ですね」(山本氏)
地元住民たちの本音
タワマン銀座と言われる神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉は、タワマンが林立したために人口が急増し、ラッシュ時はとくに駅に大行列ができ、問題となっていた。こうしたことが船橋でも起こらないとはかぎらない。
物件に近接する京成船橋駅の京成電鉄は、前述のように共同開発の1社である。プレミストタワー船橋が完成し、人口増加で駅の利用に不便が出た場合に備えて、ラッシュ時の増便など、対策は打っているのだろうか。京成電鉄の担当者に聞いてみると、
「現時点(2026年7月上旬)で確定しているものはありません。今後は状況に合わせて対策を検討していくことになると思います」(京成電鉄広報)
との回答だった。
同タワマンが完成するのは2028年3月の予定だ。千葉県で最も高い51階、192mで最上階は7億円を超えるといわれる。この物件について、街の人たちはどんな印象を持っているのだろうか。
タワマン建設で沸くJR船橋駅から駅前通りを南に歩き、京成船橋駅を超えたあたりにくると、生活の匂いがぐっと増す。通りを左に折れた小路には「仲通り商店街」という名がついていた。規模は大きくないが、地域に根を張った居酒屋などが並ぶ。ある店主がこんな話を聞かせてくれた。

