健康寿命という数字をご存じだろうか。平均寿命の延びとともに近年注目されている数字だ。
WHOが2000年に提唱した指標で、簡単にいえば介護等の助力を得ずともひとりで生活できる年齢というイメージだ。
ただし、健康寿命の年齢になると寝たきりになるわけではないことにご注意いただきたい。家族や介護サービスの助けを借りれば生活ができるわけで、健康寿命イコール身動きができない、というわけではない。
誰しもいつかは老い、日常生活をひとりでやりくりできなくなるときはやってくる。できればそのときがやってくるのを遅くしたい。
健康寿命が平均寿命より短くなるのは当然として、健康寿命と平均寿命の差はできれば短く、また平均寿命の延びに応じて健康寿命も延びることが望ましい。そのための施策を国や地方自治体でも考えているわけだ。
この健康寿命の数値も、実は日本が世界一である。
2022年のデータでは、男性が72.57年、女性が75.45年となっている。男女ともに世界トップクラスの数字だ。
2025年版の最新データではシンガポールに0.2歳の逆転を許したが(男女平均)、それでも世界トップクラスであることに変わりはない。
ただの長生きではなく「元気で長生き」
そして興味深いことに「健康寿命と平均寿命の差は縮まる」傾向がある。
「令和7年版 厚生労働白書」によれば、健康寿命と平均寿命の差は男性8.48年(平均寿命81.05-健康寿命72.57)、女性11.64年(平均寿命87.09-健康寿命75.45)となっている。
この差は過去と比較するとじわりと縮まりつつあり、その縮小傾向は近年続いているそうだ。
これはつまり、ただ長生きになったというだけでなく、その長生き時代を元気で健康に過ごすことのできる時間がより長くなっている、ということだ。

