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ライフ #チェーン店「至高のいぶし銀メニュー」を訪ねて

「15日で寿司を握り、100日で現場に立つ」―高くても売れる「すし銚子丸」が、"寿司職人"の常識を破壊した驚きの育成術

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銚子丸
「すし銚子丸」のユニークな取り組みとは? (写真:筆者撮影)
  • 鬼頭 勇大 フリーライター・編集者・フードコート愛好家
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同様に、その日のおすすめ商品などを盆にのせて客席をまわって販売する「駅弁」と称するサービスも特徴だ。こちらはある店舗でやっていた取り組みを、創業者が店舗を巡回する中で発見して全店へと横展開していったものである。

こうした取り組みのうち代表的なのが「マグロの解体ショー」だ。今や銚子丸の代名詞となったもので、2025年11月に実施した創業祭では、71店舗で同時に解体を行うという取り組みでギネス世界記録にも認定された。詳細な数値は回答がなかったが、同社によるとこれらは「『もう一皿』の追加注文につながるなど、客単価向上の明確な要因となっている」という。

平日15時までで店内飲食なら、あら汁が無料で驚いた(写真:筆者撮影)
具だくさんだ(写真:筆者撮影)

ここまでの内容だけを見ればパフォーマンスが先行している印象もあるが、職人の育成にも注力しているのが銚子丸の特徴だ。

寿司職人の世界といえば、「シャリ炊き3年、あわせ5年、握り一生」という言葉があるように、下積みを長く経験して花開く業界として知られる。かつては「見て盗む」のが基本の厳しい修業が当たり前だったが、銚子丸ではその常識を打破する取り組みをしている。

その中心にあるのが「動画」だ。

ClipLineが提供する動画システムを2022年に全店へ導入し、技術の高いスタッフの所作をベースに、手順や道具、動作を視覚的に学べる約550本もの短尺動画カリキュラムを構築。スキル体得を効率化するとともに、教える職人によるバラつきを平準化する狙いがあったという。

動画で基礎を学んだのち、実技訓練を通して職人を育成しており、早い人であれば、未経験でもわずか15日で寿司を握れるようになり、100日で一人前になり現場に立つケースもある。

この10年で労働環境が大幅に改善 「女性職人」も増加

同社では、ある店舗が2017年10月に労働基準監督署から是正勧告を受けたことから労働環境の改善にも取り組んでいる。

一般に外食産業は店を営業すればするほど儲かる構造だが、銚子丸では「火水木」の3連休を年間に複数回設定。勤務間インターバル(11時間)も徹底している。

加えて正社員であれば一律3万円のベースアップを行い、昇給率は正社員21.2%、パート23%に達する。店長らの役職手当も平均51.5%アップさせるなど、やりがいや休みだけではなく収入に直結する施策にも積極的だ。

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