角切りのようにして提供しているのにも、狙いがある。もともとは個食タイプでカップに生地を流し込み焼成する考えもあったが、「手作り感」を重視。工場にて大きな長方形の型で作りあげ、各店舗で1人前ずつ均等にカットしたうえで提供している。
まるで「高級デザート」なプリンも登場
これまで、この自家製プリンを軸に、季節やトレンドに合わせた派生商品も数多く手掛けてきた。「かぼちゃぷりん」「チーズプリン」「ブリュレ(焼カスタード)」「マンゴープリン」「ココナッツプリン」など多岐にわたり、7月からはさらに手の込んだ商品もメニューに仲間入りする。
それが「もちぷる苺のプリンクレープ包み」だ。自家製プリンを苺やクリームとともにクレープ生地に包みソースをかけたもので、皿もあいまってどこか高級感が漂う。
また、上述した通り自家製プリンは工場で製造していたが、2月に初の「都心型店舗」としてオープンした「Shinjuku 新宿サブナード店」では、店内仕込みのプリンを提供している。
このように並々ならぬ気合いを入れた結果もあり、今では年間30万食以上も売れる立派ないぶし銀メニューとなった自家製プリンだが、実は銚子丸は他にもデザートメニューが充実している。たとえば特製プリンと同時期に登場した「エスプレッソゼリー」はその一つだ。この他、銚子丸アイスや季節のゼリーといった定番から「ココナッツわらびもち」といった変わり種まで手掛けているのには驚かされる。
寿司だけでなくこうしたデザートなど細部にまで工夫を凝らす銚子丸だが、実はこれ以外にもユニークな取り組みをいくつもしている。例えば店舗を「劇場」、従業員を「劇団員」と見立てていたり、レーンごと持ってきてくれる「出張回転寿司」をしていたり……。
後編では、1皿が500円でも「高い」と思わせない、銚子丸ならではの付加価値戦略の裏側を解説していく。
(後編に続きます)

