(前編はこちら)
志を腐らせない方法はあるか?
守屋:かつては城山三郎さんの『官僚たちの夏』を読んで感動し、青雲の志を抱いて省庁に入ってきた人たちが、年数を重ねて権力を持つと、省益や天下り先を気にするようになってしまうと、ある省庁の方が話していました。志を腐らせない方法はあるのでしょうか。
田久保:たとえば、チャレンジしてもうまくいかないと、志を失いかけてしまうことがあります。しかし、本当に失ってしまうか、持ちこたえられるかは、環境、つまり、一緒にいる仲間にかかっているケースが多いと思います。たとえば、幕末の志士たちがなぜ一つの場所からあれほど固まって出てきたかというと、天才的なDNAの持ち主が集積していたからではなく、そこで醸し出される雰囲気、たとえば、吉田松陰が強烈なる感化力を発揮していたからです。つまり、志は伝播するものだと思います。
サンフランシスコ在住のあるグロービスの卒業生は、自ら連続起業家として様々なチャレンジを続ける傍ら、日本人起業家の成功確率を上げようと、起業志望者に住居を提供したり、コミュニティをつくって誰かが苦戦していれば仲間が寄ってたかって応援して、火を消さないようにしています。結局、人間は人間によって支えられ、癒され、勇気づけられるのだと思います。



※ログイン後、コメント入力が可能です。