これは、単発の新商品ではない。セブンが時間をかけて育ててきた、ひとつのカテゴリだった。
すでに2億4000万杯まで育っていた
セブンカフェ スムージーは、15年に商品化検討が始まり、17年から一部店舗で販売された。23年2月末時点では約2700店での取り扱いだったが、23年3月に本格発売し、24年5月時点で約1万5000店、同年7月末までに約1万8000店への拡大を見込んでいた。
地域的にも、スムージーは一部店舗の商品から全国規模のカウンター商材へ広がってきた。セブン‐イレブン・ジャパンは23年3月のリリースで、販売エリアを24年2月末までに全国へ拡大する方針を示している。さらにセブン&アイ・ホールディングスの24年度第2四半期決算説明資料では、24年8月時点の展開実績として約1万8000店舗と記載されている。
さらに25年11月のセブン‐イレブン・ジャパン公式リリースでは、セブンカフェ スムージーの累計販売数は25年10月末時点で2億4000万杯に達したとされている。半額施策は、まだ知られていない商品を試してもらうためだけではなく、すでに大きく育ったカウンター商材を、もう一段広げるための施策だったとも見える。直近の決算説明資料でも、出来たてカウンター商品の平均日販は前年比でプラスが続いており、スムージーはその中核を担う商品として位置づけられている。
店頭でも、ポスター、店内の吊り下げ式掲示物、冷凍ケースの装飾、マシン上の販促物など、スムージーというカテゴリー全体を目立たせる売り場づくりがされていた。
ただし、全国規模に広がったからといって、すべての商品がどの店舗でも同じように並ぶわけではない。現在の公式商品ページでも、多くの商品は「全国 一部店舗で発売中」とされている。大分県産完熟かぼすスムージーは九州の一部店舗、抹茶系商品も販売地域が分かれており、フレーバーごとに販売地域の違いがある。
実際に複数店舗を利用すると、商品によって店舗ごとの差があることも見えた。すいかスムージーは、朝・夕方・夜と時間帯を変えて利用した店舗のうち、置いていない店舗の方が多かった。棚にプライスカードはあるものの、実際に商品が置かれていたのは1店舗のみだった。

