東洋経済オンラインとは
ライフ

電動アシスト自転車のように足が前へ出る、14万円のAI外骨格を高尾山で試してわかった実力と課題

7分で読める
公式代理店が主催する体験会の様子
Hypershellを装着し、高尾山1号路の石段を上る(写真:筆者撮影)
  • 石井 徹 モバイル・ITライター
2/3 PAGES

ケーブルカーで中腹まで上がり、1号路で山頂を目指した。舗装された坂道では、エコモード20%でも十分なアシストを感じる。5%で足りるという参加者もいた。普段あまり運動しない筆者でも、ケーブルカーを使わず下から登れたのではないかと思えるほどだった。

効果が際立つのは階段だ。高尾山の1号路には急な石段がいくつもある。足を持ち上げる動作をモーターが補ってくれるので、太ももへの負荷が大幅に減る。「階段が楽だ」という感想は参加者の間で一致していた。段差があるほどアシストの恩恵を感じやすい。

高尾山の石段を上る参加者(撮影:矢崎飛鳥)

ハイパーモードに切り替えると印象が変わる。アシストが強まり、足が前に引っ張られるように出る。ある程度速く歩かないと逆に歩きづらい。自然と競歩に近いペースになった。時速6kmは超えている体感で、周囲のハイカーをぐいぐい追い抜いていく。

山頂には約1時間半で到着した。道中、すれ違う登山客から何度も「それは何ですか」と話しかけられた。見た目のインパクトがあるぶん、興味を引くようだ。

アシストの効果を最も強く感じたのは、電源を切った瞬間だ。帰り道で試しにオフにすると、約2kgの装置がただの重りになる。足の重さが一気に戻り、自分がどれだけ助けられていたかを思い知った。

面白い機能もある。フィットネスモードに切り替えると、アシストとは逆に足に負荷がかかる。平地を歩いているだけでもも上げトレーニングをさせられている感覚になる。運動強度を上げたい人は、あえてこのモードで歩くのも手だ。また、電源を入れたまま立ち止まると膝が軽くロックされ、立った姿勢を保てる。ベンチがなくても休憩できるのは、混雑した登山道ではありがたい。

下りと熱とバッテリー

課題もある。まず下り坂だ。

Hypershellには足の出す幅を抑制する下り坂モードがある。膝への衝撃が和らぎ、急な下りでも足が前に出すぎない。これは好印象だった。ただし通常のオートモードでは下り坂を認識しきれない場面があり、スマートフォンのアプリで手動切り替えが必要だった。登山中にアプリを開いてモードを選ぶのはやや面倒だ。

専用アプリの画面。歩行や上り坂、下り坂など12種類のモードを切り替えられる(写真:筆者によるスクリーンショット)

歩き出しの認識にも課題がある。止まった状態から歩き始めると、最初の1〜2歩はアシストが利かない。モーターが歩行パターンを認識するまでに少し時間がかかるためだ。リズミカルに歩き続けている時は気にならないが、立ち止まってまた歩き出す場面では足の重さを感じる。電動アシスト自転車の漕ぎ出しで最も力がいる瞬間に似ている。

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象