小学生の時は、ひどいイジメに遭っていたし、中学校はほぼ1人で過ごしていたし、大学は2カ月で中退、余命宣告されるほどの病になったこともあるし、数千万円という借金もあるし、離婚も経験した……。
その時に自分の頭の中にあったのは、こんな質問です。
「何で自分ばかりこんな目に遭うんだ?」
この質問を何度も、何度も、自分の頭の中で繰り返し、逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。この質問、まさに「悪い質問」の見本のようなものです。当時はそれがわかりませんでした。
なぜ、この質問がダメなのか。それは、「他責質問」だからです。環境のせい、もって生まれたもののせい、周りが理解してくれないせい……、自分自身のことですら親のせいにしていて、もう完全に他責の連続です。
そんな時です。ミュージシャンのレイ・チャールズの半生をテーマにした『Ray/レイ』(主演:ジェイミー・フォックス)という映画を見終わったあと、一緒に見た友達と飲みながら、僕が「死んだあとに映画になるってかっこいいよね? 僕も『シンセイ』って映画にならないかな?」って冗談で話したんですね(僕の名前はカワダシンセイと読みます)。
すると、友達は「俺はダメだな。進学も就職も結婚も、全部トントン拍子だったから、映画にならないや。つまんないよ。『シンセイ』はいいよな。たくさんエピソードがあるから、いい映画になりそう!」って言ってきたんです。
それまで僕は、自分の身に起きたイジメとか、病気とか、借金とか、離婚とかって、イヤなことでマイナスなことだと思っていました。でも、友達に「いいよな」と言われたことで、「あ、これって人生のネタになるんだな」ということに気づけたんです。
「解決するためにどうしたらいいのか?」
確かに、壁が多い人生のほうが映画のストーリーとしてはおもしろい。視点が変わりました。それからは、自分という"映画の主人公"を生きることにしました。

