そんな美しいトレイルを2人乗り自転車で楽しんでいたら、下り坂でタイヤが滑り、スピードが出すぎた。怖さからブレーキをかけてしまい、自転車ごと転倒。砂利で膝を擦りむき、娘は泣き出した。最高に楽しい思い出になるはずだった体験を自分のミスで怖い記憶に変えてしまった。その罪悪感で胸がいっぱいになった。あの幸せを守ってあげられなかった。
守るだけではなく「立ち上がる力」を育てる
その後、娘は息子と一緒にパパの後ろのバギーに乗って帰ることに。後ろの席が空いた自転車で1人走りながら、信頼を失ったような気がして、申し訳なさと悔しさがどんどん膨らんでいく。でも、そんな気持ちは娘のためにならない。可哀想だから、自分が悪いから、と必要以上に守りすぎてしまうと、子どもの回復力や自立を奪ってしまう。帰りの道のりで少し冷静に。
レンタルショップの方にもらったバンドエイドを持ってキャンピングカーに戻ると、娘はベッドに横になっていた。間違えて持ってきてしまった虫刺され用の丸いバンドエイドを見て、2人で思わず笑った。パパが、小さい頃に自転車から落ちたこと、ママが大学生の時、バイク事故で怪我をしたこと。私たちの話を聞いて、少し落ち着く娘。
親として、できることなら守ってあげたい。でも、どれだけ気をつけていても、守れない瞬間は必ずやってくる。大事なのは、どう立ち上がるか。新しいことに挑戦すれば、失敗やトラブルがつきもの。痛いことも、辛いこともあるかもしれないけど、その先にはきっといいことが待っている。
守れなかった自分を責めても、何も生まれない。そこから、どう導いてあげるか。それが子育てなんだと、気づけた体験だった。


