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個人情報を守りながら秘書になる…アップルが示した「パーソナルAI」の衝撃、ティム・クックCEO最後のWWDCで見えた次の10年

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アップルはこの秋、例年通り同社全製品のOSをアップデートするが、Apple Intelligenceは、それより少し遅れて2027年、まずは英語圏で展開を始める。日本語対応の提供が始まるのはその後の予定だ。EU圏と中国では当面提供の予定はない。(写真:アップル)
  • 林 信行 フリージャーナリスト、コンサルタント
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ただし、こうした他社のAIの扱いでは常にプライバシーや信頼の問題が付きまとう。大丈夫だろうと生成AIにメールアドレスなどの個人情報を入力していたところ、自分の実名や電話番号、メールアドレスなどが、他ユーザーの回答で勝手に使われていたといった形の個人情報漏洩は2026年に入ってからも何度か報告されている。

Apple Intelligenceは「プライバシー保護」を何よりも重要なポリシーに掲げている。

あなたの個人情報はMacやiPhone、iPadから外に漏れることはなく、アップル社自身であっても中を覗くことはできない。だからこそApple Intelligenceという秘書であれば、安心して超プライベートなスケジュール帳やメッセージ/メールの個人的やり取りも見せて、自分をアシストさせられる。

これこそがアップルと他社AIの設計上もっとも重要な違いだ。

息子がメッセージで送ってきたトラブルをメッセージ内容を遡って発見し、解決してくれる業者を推薦、さらには納期前倒し交渉のメールの下書きまで書いてくれる(写真:アップル)

他社AIとの違いはOS融合と個人的な頼みごと

今回、このアップル製品のAIの頭脳の部分が、発表されていた通りグーグル社とのコラボで大きく進化した。

言葉の理解の能力だけでなく、画像の理解の能力も進化し、写真に写った被写体の向きを、後から「Spatial Reframing」というSF映画に出てきそうな新機能も追加されている。

写真を立体的に認識し、被写体の向きを後から少しだけ変更できる空間リフレーミング機能。これは写真と呼んでいいのだろうか(写真:アップル)

ちなみに、これまでの記事では、グーグル社のGeminiというAIをそのままAI処理の外注先として使うことを予想して紹介していたが、実際にはアップル独自のAI処理の頭脳である3代目の「Apple Foundation Model」をGeminiを使って調教する(AI用語では「蒸留する」)という形で活用していた。言うなればGeminiの下で修行を積んだというだけで、グーグル製ではなくアップル製のAI頭脳だ。

わざわざそんな形にしたのは、外注するやり方だと、何よりも重視しているはずのプライバシー情報をグーグルに渡して処理することになり、その先でプライバシー情報がどう扱われるか、アップルとして責任が取れなくなってしまうからだろう。こんなところからもアップルがどれだけプライバシー保護に真剣かが伝わってくる。

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