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日本よりも過酷なイギリスの鉄道「酷暑事情」 まだ「冷房なし」の地下鉄は灼熱地獄、線路ゆがみダイヤ混乱

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ロンドン地下鉄 酷暑 非冷房車両
5月として史上最高の35度を記録したロンドンを走る冷房なしの地下鉄車両(筆者撮影)
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5月下旬の異常な熱波のさなか、イギリスの高速鉄道では大規模な輸送障害が発生した。

ロンドン市内のターミナルの1つ、セント・パンクラス駅と英仏海峡トンネル(ユーロトンネル)を結ぶ高速鉄道「ハイスピード・ワン(HS1)」では、ロンドン東部のストラトフォード付近で回送中の国際特急「ユーロスター」の車両が故障。同じ区間で国内列車にも技術的なトラブルが起きたほか、さらに救援に向かった列車まで故障してしまった。

その結果、国内列車の乗客約250人がトンネル内で最大4時間足止めとなったほか、イギリス国内の区間でも、日立製作所が日本で製造した車両「クラス395」が使われているロンドン―ケント州間の列車に大幅な遅延が発生した。

酷暑の日のロンドン・リバプールストリート駅。各地の路線で列車の運休や遅れが発生した=2026年5月26日(写真:Bloomberg)

冷房の弱い車両は「運用から外す」

現時点で故障原因が熱波そのものであるとは断定できないが、このトラブルが35度を超える記録的な暑さの最中に発生したことは事実であり、ロンドンの交通網全体が異常気象の影響下にあったことを象徴する出来事となった。

「水を持ち歩き、気分が悪くなったら列車を降りて」と鉄道利用者に猛暑の注意を呼びかける電光掲示板(筆者撮影)

実際に、熱波の影響による鉄道の混乱はイギリス各地に及んだ。全国の鉄道インフラを管理するネットワーク・レールは、5月下旬の猛暑の最中、各地で速度制限を実施した。

鉄のレールは直射日光を受けると気温よりさらに高温となる。ネットワーク・レールによれば、レールの表面温度は気温より20度ほど高くなることもあるという。レールは熱で膨張するため、高温になると変形のリスクが高まる。日本でも猛暑の際にレールがゆがんだり伸びたりして運休になるケースがたまにあるが、本来は涼しいイギリスでは低い気温を基準にレールを敷設しており、このために速度制限を実施することも珍しくない。

高温でゆがんだレール(写真:Network Rail)
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