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鉄道モーターの保守会社「異業種」に見出す活路 JR西系、業界では新参だが「過酷な環境」は共通

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直流モーターを搭載するJR西日本115系。新型に置き換わり編成数は年々減少(筆者撮影)
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同社が持つ絶対的な技術力として、直流モーターの修繕技術がある。国内の鉄道用モーターは大きく直流、交流モーターの2種が存在する。両種の特徴を簡単に解説すると、直流モーターはブラシと整流子と呼ばれる摩耗部品を介して直流電気を通電し回転する構造を持ち、簡単な原理ゆえに長らく鉄道車両のモーターとして使用されてきた。現在でも国鉄時代から活躍している車両などを中心に使用されている。

原理こそ単純な直流モーターだが、ブラシと整流子が高速で摩耗するため、定期的なメンテナンスが必要にもかかわらず、微細なコイルにつながる整流子の製作には高い技術力と手仕事が求められる職人技の世界。それを高レベルで継承しつづけてきたのが同社なのだ。その技術力は今日では稀有なもので、直流モーターの車両を運行する全国の鉄道事業者から同社の技術を求めて、直流モーターが集結する。

地方鉄道では首都圏等の大手私鉄の車両を再利用して運行していたり、旧型車両を大切に運行し続けていたりする会社も多く、中には高額な主電動機に不具合が起きた際にすぐに新品を購入できる余力がない会社もある。修繕は新品交換より安いため、同社の技術はそうした鉄道会社にとってかけがえのない力になる。

「新品への取り換えは“最後の手段”。安全を第一に、今ある直流モーターを修繕してお使いいただくことで、コストを抑えつつ、今の車両を長くご使用いただけるように様々な提案をしている」と富士電機製作所総務企画部の飛岡広大氏は語る。

大阪府交野市の富士電機製作所。長年鉄道モーターの修繕に携わり、独自技術も多く確立してきた(筆者撮影)

現在の主流は交流モーター

一方、現在の主力は直流モーターに比べ、機械上の構造がシンプルで省エネ面でも優位である交流モーターであり、ブラシと整流子の物理的接点がないことからメンテナンスも省力化できる。同社でも交流モーターの修繕事業も行っており、2024度の売り上げでは交流モーター関連の売り上げが同社で初めて直流モーターを上回った。

加えて機器の高寿命・高性能化を受け、鉄道車両の検査周期も見直されている。JR西日本では最も大掛かりな8年に1度の頻度で行われてきた「全般検査」および4年に1度もしくは60万km毎に行われてきた「要部検査」を、在来線の新世代車両では、走行距離によって劣化する機器等を検査する「距離保全」(走行距離80万km毎)と、使用期間によって劣化する機器等を検査する「期間保全」(10年毎)に分割し、安全性に配慮しながら機器の性能を生かした検査周期に最適化した。

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