店の住所はすぐに特定され、「明日行く」といった脅迫も届いた。外出もままならず、殺害予告を受ける中で、防犯カメラを設置し、自宅で常にモニターを確認する生活を余儀なくされた。
精神的に追い詰められる中で、転機となったのが弁護士の存在だった。
現在も代理人をつとめる小沢一仁弁護士が受任すると、状況は大きく動き出す。発信者情報の開示請求や損害賠償請求訴訟、メディア取材の窓口対応、会見への同席、殺害予告への刑事告発──。
それ以前にも、「話題の人」になっていたとも子さんに対して、「無料で対応する」と申し出た弁護士もいたが、次第に連絡が途絶えていったという。
見えてきた現実、中傷は「ネットの総意」ではなかった
専門家に対応を任せ、生活が少しずつ落ち着きを取り戻すにつれ、見え方も変わっていった。
開示請求は約30人に対しておこなった。相手は若者から50代くらいの男性が多かったが、大学の准教授という立場の人も含まれていた。多くは謝罪に至った。
そして何より、身近な知り合いが含まれていなかったことに安堵した。
時間が経つにつれて、「助けたかったけど、自分もなにか言われるのが怖くて声をかけられなかった」と打ち明ける人も現れた。
