東洋経済オンラインとは
ライフ

長友佑都は単なる「メンター枠」ではない 守田や藤田が選外の中…長友が「W杯メンバー」に選ばれた"納得の理由"

6分で読める
競り合うサッカー選手
今年40歳を迎えるベテラン・長友選手がW杯メンバーに選ばれた理由を考察します(写真:ichiganozisan/PIXTA)
  • ノーミルク佐藤 サッカーデータアナリスト、株式会社Lifepicture 代表取締役社長
2/3 PAGES
3/3 PAGES

ワールドカップに選ばれるようなトップ選手ともなれば、自らの役割に対して強いこだわりを持ち、途中出場という立場を快く思わない選手もいます。その点、長友選手は極めてプロフェッショナルですから、途中投入であっても腐ることなく、自らの役割を全うできるでしょう。

森保監督は、戦略的にあえて長友選手をベンチスタートで考えている可能性もあります。それは単なる戦力温存ではなく、出場機会を得られない若手選手たちを支えるベテランとしての役割も担ってもらうためです。長友選手であれば、その難しい立場も受け入れ、チームのために振る舞うことができるに違いありません。

また長友選手は、デュエルの強度や攻守の切り替えを繰り返すスタミナにも衰えが見られません。

だからこそ私は、長友選手は途中投入から自分のマッチアップ相手とのデュエルを制し、自らの担当エリアで相手に自由を与えない――そんな役割で大きな力を発揮できると考えています。

野球でいう「クローザー」としての役回りであれば、間違いなく力を発揮できる選手だと思います。

高温多湿の試合会場において強みを発揮

また、長友選手の強みとして、「暑さへの適応能力」も挙げられます。

今回の北中米ワールドカップは、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国による共同開催です。その中でも、試合会場となるアメリカのダラスやヒューストン、マイアミ、さらにメキシコのモンテレイといった地域では、6~7月でも気温が30度を超えることが珍しくありません。加えて湿度も高く、選手たちにとっては非常に過酷な環境となることが予想されます。

その点、長友選手は22年のカタールワールドカップ、さらには14年のブラジルワールドカップも経験しています。高温環境下での国際大会を戦い抜いてきた経験値は、他の選手にはない大きなアドバンテージと言えるでしょう。

『サッカーIQを高める サッカーシステム完全講座』(かんき出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

先ほども触れたように、長友選手は昨シーズンのFC東京でディフェンシブサードにおけるスプリント回数がチームトップでしたが、注目したいのは、昨年の8月から10月にかけて、スプリント数がむしろ大きく伸びていることです。

一般的には暑熱環境下では運動量が低下しやすいものですが、長友選手はむしろ、そうした環境下にこそ強さを発揮するのです。

もちろん、ヨーロッパでプレーしてきた経験を持つ日本代表選手も数多くいます。ただ、その多くが比較的涼しい環境でプレーしていることを考えると、高温多湿の条件下では長友選手の強みがより発揮される可能性があります。この点も、代表選出を考えるうえで見逃せない要素でしょう。

このように、長友選手の代表選出を考えるうえで重要なのは、ベテランとしての存在感だけではありません。オン・ザ・ピッチで果たせる役割まで含めて評価したとき、その選出理由が見えてくると思うのです。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象