ところで、ヌヴォラーリのプロジェクトはアウディ社内の関係者にも驚きを与えたとされるほど迅速かつ秘密裏に推進されたようだが、これにもきちんとした理由がある。
アウディのような伝統あるヨーロッパの自動車メーカーは、今、中国車メーカーの台頭に脅威を感じている。先進テクノロジーの採用ですでにヨーロッパ勢に先行しているともいわれる中国車メーカーは技術の進化が著しく、新しいテクノロジーを搭載したニューモデルを次々と投入している。その開発スピードは、ヨーロッパ勢の2倍近いともいわれるほどだ。
そうした中国勢に対抗するため、今、ヨーロッパ勢に求められているのが開発期間の短縮である。アウディもこうした事態に対処するため、社内の体制を見直して開発のスピードアップを図っている最中とされるが、こうした考え方はヌヴォラーリにも適用され、「国際的なコラボレーション」を活用して迅速に開発したと説明されている。
ランボルギーニ「テメラリオ」とヌヴォラーリの関係
これはなにを意味しているのか?
実は、ヌヴォラーリのメカニズムは、同じフォルクスワーゲン・グループのランボルギーニが手がけたミドシップ・スーパースポーツカー「テメラリオ」と多くの部分が共通とされている。前述したV8ツインターボ・エンジンと3モーター方式プラグイン・ハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインなどは、まさにその代表。さらに言えば、アルミ製スペースフレームをベースとするボディー構造もテメラリオ用を流用したと見て間違いなさそうだ。
