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中国と亡命チベットの教科書"1959年"扱いの違い チベットでは「歴史を分けた節目」でも中国では「記載さえされない」背景

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チベット・ラサのポタラ球の威容
中国とチベットの歴史教材を見比べて見えてくるものとは(写真:空/PIXTA)

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各国の歴史の教科書を読み比べると、その記述の仕方や学び方にはかなり差があることがわかります。本記事では、『世界の歴史教科書を読み比べてみた』の制作に携わった西岡壱誠さんが、各国の歴史教科書についてお話しします。

中国とチベットの歴史教材を見比べる

今回見比べたいのは、中国で用いられている高校の歴史教材と、中国国外のチベット亡命社会、とりわけチベット子ども村(TCV)で用いられている歴史教材です。センシティブなテーマではありますが、できるかぎり事実ベースで語りたいと思います。

TCVは、1959年のダライ・ラマ14世のインド亡命後、難民となった子どもたちの保護と教育の必要から始まった組織です。一方、中国の高校歴史課程標準では、チベットを「統一的多民族国家」の歴史の中に位置づける視点が明確に打ち出されています。出発点からして、両者の歴史記述は同じにはなりにくいのです。

比較の軸としてまず押さえたいのが、1959年のチベット蜂起です。PBSのインタビュー記事では、この出来事はラサでの民衆蜂起として始まり、その後チベット各地に広がった重要な転換点として説明されています。基本的に、現代チベット史を考えるうえで、この年が極めて大きな意味を持つと解釈できると考えられます。

TCV側の教材に注目すると、チベットの歴史をチベット人自身の視点から連続的に語ろうとする姿勢が見えてきます。

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