一方で、指定校推薦の枠が減っていることが確認されている。その流れと浪人増加をつなげて考えると、推測できるのは「指定校推薦で進学する予定だったが指定校推薦が減り、指定校推薦に出願できず、一般選抜にシフトしうまくいかず浪人した」という受験生が増えたかもしれないということだろう。
そうなると「学校推薦・総合型選抜の枠が拡大したから一般選抜が難化し、浪人生が増えた」というロジックはますます成り立たない。では、なぜ、大学入試は難しくなっているのか。
定員厳格化こそが浪人増加の理由
では何が、大学入試の難化を引き起こしているのか。答えは私立大学の定員厳格化にある。定員厳格化というのは、「入学定員を一定以上オーバーして学生を受け入れた私立大学に対し、国から私立大学等の経常費補助金を減らしたり、全額カットしたりする」というルールだ。
16年度以降、段階的にこのルールを進めてきた。かつて私立大学は入学辞退者が出ることを予想し、合格者を多めに出してきたが、この「定員厳格化」のルールによってそれが難しくなった。
25年度時点では、収容定員8000人以上の大規模私立大学は収容定員超過率が1.10倍以上、つまり、学生数が8800人以上になると助成金が受けられなくなる。例えば、1つの学科で見ると、定員40人として、44人が入学するとまずいわけで、非常に厳しいルールだといえよう。
ただ、一般選抜の場合、合格者のうち、何人が入学するかは定かではない。大学は毎年、入学手続きをする受験生の割合を予測して合格者数を決める。
しかし、予想を上回る学生数が入学すると、収容定員をオーバーしてしまう。その次の年以降で、大学はオーバー分を調整するため、合格者を絞り込まざるをえない。そのため、一般選抜の合格者数が少なくなり、入試の難易度が上がる。
