北米仕様のドライブモードの設定は7種類と豊富で、ノーマル、ECON(エコ)、スポーツ、スノー、トレイル、サンド、トー(牽引モード)から選択することができる。
上記の設定は日本仕様では変更されるかもしれないが、i-VTM4のトルク配分のほか、エンジンのスロットルレスポンス、トランスミッションの変速特性、VSA(横滑り防止装置)の介入特性などを路面に応じて最適化することが可能だ。
なかでも悪路走破性を高めるトレイルモードを選択すると、オフロード専用制御の「トレイル・トルク・ロジック」が働き、タイヤが一時的に接地を失うような極端な状況でも駆動力配分を最適化。最大75%のトルクをそのときに最もトラクションの高いタイヤに振り向けると同時に、残り25%も接地を失っているタイヤ側に保持し、再びトラクションを回復した瞬間に駆動力を伝達する。
また、マルチビューカメラシステムを標準装備する「TRAILSPORT ELITE」は、トレイルモードを選択すると自動でフロントカメラの映像をモニターに表示する“TrailWatch(トレイルウォッチ)”も搭載。登坂時に直接視認しにくい前方視界を確認することができる。
マルチビューカメラを呼び出すスイッチは右側のコラムレバーの先端に装備され、運転しながらでも操作がしやすく、前向き駐車が一般的なアメリカの駐車場でも重宝した。
日本にどのような形で導入されるのか
今回の試乗取材における走行距離は約600kmを重ね、平均燃費は約8.7km/L。ガソリン価格が高騰している中にあっては少し不利だが、車体の大きさや4WDであることを考え合わせると妥当な値だと言えるだろう。
さて、気になるのは日本における正式な発売時期と価格だが、本稿執筆時点においては正確な情報は入っていない。ちなみにアメリカにおける「TRAILSPORT ELITE」の車両本体価格は5万2650ドル。執筆時のレートで換算すると約839万円だ。
日本車なのに日本車らしくないスケール感、i-VTM4がもたらすオンでもオフでも安心の万能性、アウトドア好きを思いっきり主張できるキャラクターは、最近のホンダにはありそうでなかった魅力。同時に導入されるアキュラ・インテグラとともに車種ラインナップが拡充すれば、ホンダの元気さが戻ってきたことを印象付けるだろう。
話題沸騰のスーパーワンのように、パスポートがいまのホンダに新しい勢いをもたらす存在になることを期待したい。
