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「おいしくなあれ、喪え喪えきゅん」全員65歳以上の"メイド"に会いに、全国から客が訪れる「喫茶」の正体

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全員が60代と思しき「メイドたち」
「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのは全員が60代とおぼしき「メイドたち」(写真:筆者撮影)
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神戸から訪れたという女性は、納棺師の勉強をしており、「死を考えるきっかけとして、いずれ神戸でも開催してみたい」と話した。老いだけではなく、死を敬遠せずに考えることにもつながっている。

冥土喫茶を立ち上げるきっかけとなったスタッフも、認知症の親御さんを連れて、ときどきここを訪れるという。介護の悩みが消えるわけではないが、話をすることで悩みが分散し、気持ちが前向きになれるのだとか。

この日も、90代くらいの母を連れてくる女性の姿が見受けられた。

「この世に疲れたら、またおいでくださいませ」

横倉さんは、この取り組みがシニアの新しい居場所として全国に波及してほしいと訴える。冥土喫茶への訪問後、一度開催したという地域もあるが、継続的に開催しているところは他にない。

もちろんこれが、すべてのシニアにとっての答えだとは思っていない。モチベーションとなった横倉さんの父は、残念ながら、冥土喫茶を訪れてはいないという。

横倉さんの父のように、冥土喫茶に抵抗を感じる人もいる。横倉さんも、「スポーツなど、喋らなくても孤立しないコミュニティがあってもいいのではないか」と語る。

公民館事業に加え、桐生では最近、健康マージャンをする場所もできた。大切なのは、様々な人が選べる選択肢を用意することなのかもしれない。

「冥土喫茶しゃんぐりら」のメイドとスタッフたち。底抜けに明るいメイドたちに囲まれる時間は、まるでテーマパークのようだった(写真:筆者撮影)

自分は老後、いったいどんな過ごし方をしたいだろう――。

冥土喫茶を後にすると、背後からメイドたちの明るい声が聞こえた。

「この世に疲れたら、またおいでくださいませ」

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