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スペースXは1月、創業者で最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスクに、譲渡制限付株式を最大で13億株付与する報酬パッケージを与えた。100万人が居住するコロニーを火星に建設し、高性能データセンターを宇宙に打ち上げることが条件だ。
「未取得の株式で議決権行使」
マスクはこれらの目標を達成していない。それでも、スペースXが先日公開した目論見書によると、マスクはこの13億株の議決権を行使できる。つまりスペースXは、まだ取得してもいない株式で議決権を行使することをマスクに認めていることになる。
「こんな話は聞いたことがない」と、コロラド大学ボルダー校の法学教授アン・リプトンは言う。
「彼は要するに、企業組織における通常のルールをハックする方法を見つけたわけだ」
これは、史上最大規模になるとみられる新規株式公開(IPO)を準備するスペースXが明らかにした、尋常でないコーポレート・ガバナンス(企業統治)の一端にすぎない。
ロケットを製造し、衛星インターネットサービス「スターリンク」を運営するスペースXは自社の評価額を1兆7500億ドル(約270兆円)超としており、早ければ6月にも実施されるIPOは、ウォール街とシリコンバレーに巨額の利益をもたらす可能性が高い。その最大の受益者となるのはもちろん、マスクだ。
マスクを有利にするための措置
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