高校卒業時に親元へ戻れる見込みがあったり、頼れる親戚がいたりすれば別だが、高校生ほどの年齢で保護される子どもの未来は決して明るくない。なぜなら、児童養護施設ではこれまでと同じ暮らしはできないからだ。
私立に通っていたような裕福な家庭で暮らしていたとしよう。施設に入れば高額な学費が必要な私立に通い続けることは現実的に難しく、公立高校への編入を余儀なくされる。
加えて、
・切り離されていた友人関係の再構築
・退所後の暮らしに向けたアルバイト
・施設及び学校での人間関係の構築
など、短期間で向き合わなければいけない現実が山ほどあるのだ。これまでは親が払ってくれていたスマホ代も、子ども自身のアルバイト代から捻出することになるし、将来の進路も変更せざるを得ないだろう。
ちなみに、筆者が働いていた施設では、子どもが使えるのは給料の1割だけだった。スマホ代を差し引いた残りは貯金に回され、将来自立するための資金になるのだ。あくまで筆者がいた施設の一例ではあるが、遊びたい盛りの高校生が自分で働いたお金を自由に使えない苦しさは想像に難くない。
退所後の生活は、現実との向き合い
さて、そんな児童養護施設を退所した後の子どもには、大きく分けて2つの進路がある。1つは進学で、もう1つは就職だ。想像通りかもしれないが、就職を選ぶ児童が大半だ。なぜか。非常に単純な話で、金銭的な余裕がないからだ。
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【高校卒業と同時に就職を選ぶ子どもがほとんど】
