「高校2年生頃から膝に大きな怪我を負ってしまい、サッカーを続けることへの身体的な不安を感じるようになりました。また、進学のタイミングがコロナ禍のピークと重なり、進学先での部活動の活動停止も重なったこともあって、結果としてサッカーから距離を置く選択をしました」
タトゥーアーティストを目指す→両親が猛反対
法学部のある私立大学に一般入試で進学した小森さん。しかし彼が進学した2020年はコロナ禍のピークでした。部活動ができない状況に加えて、全面オンライン・オンデマンドの授業という状況に直面した小森さん。いわゆるキャンパスライフとはほど遠い環境の中、一人でいる時間が増え、自分の内側と向き合うようになっていきます。
「人と過ごす時間が一切なくなり、『自分、何がしたいんだっけ?』をぼんやり考えるようになったんです。そうしたら、昔から得意で、サッカー以外で唯一評価してもらえていた美術が自分にはあったなと思い出して。まずは趣味程度から始めてみようと、暇な時間を使って絵を描くようになりました」
大学3〜4年生の頃から、美術の本を読んだり、平面作品やコラージュ作品を趣味として作ったりしはじめた小森さん。
就活はほとんどしないまま過ごし、卒業後はタトゥーの彫り師になりたいという夢を描くようになっていました。
「デザインと絵画を好む僕にとって、タトゥーアーティストという職業は魅力的でした。依頼人のオーダーに応えるという意味ではデザインですし、自ら生み出す絵柄やスタイルを肌の上で表現するという意味ではファインだと感じてて。そのあわいに位置する職業として惹かれて、目指そうとしていました」
しかし、その目標を親に相談すると、猛反対にあいます。
「両親とも民間企業にいたので、公務員とか安定した職を求める考え方がありました。子どもである僕に経済面で苦労してほしくないと思ってくれていたんです。両親からすると、彫り師は安定していない、少しアウトサイダーなイメージもあったのか、ちょっとした拒否反応があり、最後は泣かれました」
