たとえば、会社に19歳のカメラマンがいます。
彼は16歳から写真や映像を撮り始め、高校に進学せず、フリーランスとして活動を始めました。するとSNSで話題になり、ライプツィヒのシャビ・シモンズ(現トッテナム)などのトップ選手から「俺の試合を撮って」と依頼が来るようになります。
SNSでその様子をアップし、あらゆる選手にアプローチして10代ながら個人事業主として高収入を得ていました。
「スポーツ360」のマーケティングチームは彼に目をつけ、ヘッドハンティングしました。
まだまだ生意気な小僧という感じで、社会人としては未熟です。
僕と彼でルアーブルの瀬古歩夢選手のところへ電車で行こうとしたのですが、彼は寝坊して電車に乗り遅れてしまいました。
「ごめん、夜遅くまで仕事をしていて……」
さすがにイケイケの彼でも謝っていました。そういうミスがあっても、会社はペナルティを課しません。
19歳の若者がのびのびと自分の強みを発揮しています。
日本人の強みは「緻密さ」にあり
こういう文化の中で、僕は日本人の強みに気がつきました。
緻密で、繊細で、計画的な部分です。
個人ごとに濃淡はもちろんあるのですが、現地の同僚の多くからは「行動を起こしてから考える」という傾向を感じました。行動力がある一方で、準備不足の面があるんですよね。
それに対して、日本人は準備が丁寧で、情報を整理してから行動に移す傾向があると思います。
緻密さが強みになると考え、各国の移籍に関するルールを勉強し、聞かれたらすぐに答えられるようになろうと思いました。
たとえば、ポーランドリーグでは2019年にルールが改正され、外国籍選手数の制限がなくなりました。
同僚の代理人、サシャ・リーターからポーランドリーグについて聞かれたとき、すぐに「国籍に関係なく、誰でもプレーできるよ」と答えました。
