私自身はPythonを使ってEDINET上の有価証券報告書のXBRLファイルから数値を抽出し、ランキング化して上位銘柄を分析対象として選んでいます。しかし、Pythonを使いこなすのは難しいですし、手間をかけずに探したい人も多いでしょう。
そういう方は、ネット証券の銘柄スクリーニングサービスを使って、たとえば、
• 時価総額100億円以上
• PBR 0.4倍以下 といった条件で検索をかけてもいいでしょう。
• 2026年1月30日現在、この条件で検索するとヒットした銘柄は45銘柄ありました。(図10)

中でも時価総額1000億円以上の超割安株は以下の3社だけでした。
• 日産自動車(7201): 時価総額 1兆4012.9億円、PBR 0.27倍
• 東京電力HD(9501): 時価総額 9335.1億円、PBR 0.34倍
• 日本製紙(3863): 時価総額 1371.8億円、PBR 0.28倍
時価総額500億円以上に条件をゆるめると、ナフコ(2790)やユニバーサルエンターテインメント(6425)、ゼビオHD(8281)といった銘柄が加わります。ランキングに登場する銘柄の中には、業績不振で経営不安がささやかれる企業もありますが、現預金や投資有価証券などのすぐに現金化可能な非事業資産が豊富にあるものを探せば、有望株を見つけられます。「PBR 0.4倍割れ」という検索基準に引っかかった銘柄は、資産バリュー株としてより踏み込んで分析する価値があるということです。
ステップ2:絶対的企業価値(内在価値)を算出する
候補を絞り込んだら、次に具体的な資産の中身を精査します。非事業資産として大切な①現預金、②投資有価証券、③賃貸等不動産の3つの数値を決算書・有価証券報告書から探す方法を解説しましょう。
① 現預金と有利子負債の関係
「現金及び預金(=現預金)」は決算短信などにも掲載されるBSの「流動資産」の一番上に載っています。しかし、いかに現預金が豊富でも、借金(有利子負債)が多ければ、「ネットキャッシュ」は少なくなります。
「ネットキャッシュ(正味手元資金)」とは「現預金-借金」で表される、実質的に自由に使える手元資金のことです。
有利子負債の総額はBSに直接記載されていないため、以下の項目を合算します。
• 流動負債: 短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、1年内償還予定の社債、コマーシャル・ペーパー
• 固定負債: 社債、長期借入金
これらはBSから自分でピックアップして集計する必要がありますが、それが面倒という方は、『会社四季報』を見れば『四季報』編集部が代わりに集計してくれた有利子負債の総額が載っているので、それを参考にすることもできます。
