東洋経済オンラインとは
ビジネス #AI大失業が来る

AI革命のアメリカで「技術系職人」の逆襲が始まった…ホワイトカラーとの力関係の変化は「構造的」だ

7分で読める 有料会員限定
電気工事士の日々を紹介するジェイコブ・パーマーさんのYouTubeチャネル。

INDEX

24歳のアメリカの電気工事士、ジェイコブ・パーマーさんは仕事の現場に2026年式テスラ「モデルY」に乗って颯爽と現れる。ボディーには大きく「パーマー・エレクトリカル」という社名と自身のイラストが描かれている。

「何といっても、見た目がかっこいいし、注目を集められる」とパーマーさん。「リースだから自分にとってはそこまで高くもない」。

パーマーさんは自身の会社を24年1月に立ち上げた。2年目となった昨年の売り上げは前年比1.9倍の17万7000ドル。今年の目標は25万ドルだ。

彼が働くノースカロライナ州は目下、都市開発が盛んで新しい住宅が次々と建てられている。サービス内容にこだわる一方で、経費を抑えて競合より安く提供していることもあって、注文は潤沢にあるという。

高校時代は物理学が得意だったというパーマーさんは、実は一度大学に進学している。が、コロナ禍のリモート学習環境になじめず中退。そこからいくつかの仕事を経て、最終的に電気工事士を目指すことにした。「25歳以下で州内の認定電気工事士の資格を持っているのは全体の1%未満。平均年齢は56歳で、10年後この世代が多く引退したとき、自分は数少ない資格保有者になるだろう」と予想する。

パーマーさんはYouTubeチャンネルも運営している。動画ではテスラのバッテリー充電器を設置する様子など、電気工事士としての日々を紹介。

YouTubeを見た人から注文を受けることがあるほか、YouTube単体の収入も、「いちばん多かったときはスポンサー収入を含めて月3200ドル。ここ数カ月は平均で月1700〜2000ドルくらいある」(パーマーさん)。

電気工事士の着実な需要、州認定資格の希少性、近い将来のシニア層資格保有者引退など、自身のキャリアの先行きに自信を深めるパーマーさん(写真:本人提供)

将来的には電気工事士の教育、マーケティングやブランディングの仕事もしたいと言うが、今後5〜10年は電気工事士とYouTuberの二刀流を続ける考えだ。「今の状態は『自由がある』という感覚がある。誰にも指図されずに、完全に何でも決められる。何ものにも替えがたい」。

ニューヨーク市のエレベーター技術士は月収163万円!

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象