限定ボックスのデザインでは、Google社のカタコトの日本語を話すメキシコ人プロダクトマネージャー、パブロ・オカンポ氏らが工藤に対して丁寧な聞き取りを続け、意外にも実は「一番好き」なのは青い地の上にのったピンクやパープルの部分であることを突き止める。
それを反映してパッケージでは、意識的にこのピンクやパープルの描き込みをしている部分を選んでボックスデザインに採用したという。
トークイベントでは、オカンポ氏が、ヘラルボニーアーティストたちの好みや作品の個性をまるでヘラルボニー社員のように詳しく熱く解説する様子にヘラルボニーの國分さんが胸を熱くする場面もあり、両者のコラボレーションがいかに密接なものであったかが感じられた。
オリジナルの壁紙とカスタムテーマも
スマートフォンで、製品の外観と同じくらい重要なのが、画面の中の世界観だ。そこで今回、Isai Blue限定のソフトウェア体験としてオリジナルの壁紙とカスタムテーマが用意されることになった。
工藤みどりに加え、扇形と点の模様を規則正しく繰り返す水上詩楽(やまなみ工房)、絵の具・パステル・色鉛筆を使い分け、幾何学的でエレガントな作品を生み出す伊賀敢男留というスタイルの異なる3人のヘラルボニーアーティストの世界観を画面上で再現している。
ただ、3人のアーティストの作品をピックアップして壁紙にしている、というわけではない。壁紙を切り替えると同時に自動的に日々使っているGoogle標準アプリのアイコンの絵柄なども、アーティストの世界観を反映したものに切り替わるのだ。
なお、このアーティストの世界観を活かしたアプリアイコンの作成にはGoogle独自のAI技術が使われたそうだ(なお、昨今、AIが勝手にアーティストの作風を学習して模倣してしまうことが社会問題になっているが、今回、Googleは作風を言語化した上でAIに0から生成させる手法をとっており、AIにアーティストの作品を学習させてはいないそうだ)。
「ありのままの異彩を肯定する」という本製品の精神は、このように画面の上でも再現されている。
いや、実は画面のない本体背面も例外ではない。実はGoogle Pixel 10aの完全にフラットな背面は、もう一つの仕掛けを可能にした。この背面が「一人ひとりの個性を表現するためのキャンバスになれるんじゃないか」と考えたと阿部氏は振り返る。
それを活かすべく今回、背面を覆い隠すスマートフォンケースの代わりとして側面だけを覆い、剥き出しのISAI BLUEの背面を楽しめる保護ケース「バンパーケース」が付属品として用意され、そのバンパーケースとの併用を前提にロゴマークや文字に強いこだわりを持つヘラルボニーアーティスト、藤田望人が制作したオリジナルステッカーが用意された。
ユーザーは自分の好きなステッカーを好きな位置に貼ることで、世界に一台しかない自分だけのPixelに仕立てることができる。
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【盛岡発の世界的ブランド「ヘラルボニー」とは】
