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「巨大焙煎機そびえる」目黒の超オシャレなガラス張りカフェ《1杯600円》仕掛けた"意外な運営元"の勝算 『神乃珈琲』

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Factory&Labo 神乃珈琲 外観
趣のある店内でこだわりのコーヒーを提供する「神乃珈琲」(撮影:今井康一)
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ドトール以後スターバックスやタリーズなどさまざまなブランドが参入し、セルフスタイルのカフェはすでに定着している。

一方でとくにコロナ禍以降、フルサービス型の人気も高まってきている。68年に創業した「コメダホールディングス」は2020年に900店舗、23年に1000店舗(国内外)と大きく店舗数を伸ばす。

「コロナ禍からカフェの使われ方が変わってきた」と、ドトール・日レスホールディングス代表取締役社長の星野正則氏は話す。

「46年を迎えるドトールコーヒーショップは効率を重視した低価格高回転のビジネスモデルだ。今は、勉強や仕事などで長時間滞在する時間滞在型へとシフトしてきている。回転率ではなく、『価値共有』に重きを置くビジネスモデルだ」

「ゆったりとした時間の価値」が高まった

具体的には、ゆとりを持たせた客席レイアウトや、豊富なメニューバリエーション、コンセントやWi-Fiの設備も当たり前となっている。

神乃珈琲のゆったりとした店内(撮影:今井康一)
店内中央に焙煎機がそびえ立つ(撮影:今井康一)

こうした変化の背景としては、リモートが広まったことによって、打ち合わせ、時間潰しのためだけのカフェ利用需要が減ったことがある。また、自宅で過ごす時間が増えそれまでのライフスタイルを見直したことで、「ゆったりとした時間の価値」が高まったと言える。

短期間利用から長時間滞在型へとシフトしてきた中で、同社ではさまざまな議論があったそうだ。

「コンセントやWi-Fiを整備すると滞在時間が増える。繁華街などでは90分、あるいは2時間など時間制限を設けたり、立地によって対応を変えたりしてきた。しかし今や、お客様が求めるものを提供できないとサービスにならないということで、ほぼ全店に整備している」

コストや回転率とサービスをどう両立させ、シナジー効果に繋げるのかが難しいところだそうだ。

(撮影:今井康一)

このように、徹底的に効率性を追求してきたドトール。そして神乃珈琲を立ち上げた2016年は、1100店前後というドトール店舗数の上限が見えてきた頃でもあった。ちなみに、96年に上陸したスターバックスは15年3月末に1096店舗となり、ドトールの店舗数に迫ってきていた。

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【焙煎メーカーとして日本のコーヒーのおいしさを追求】

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