「人口減少の成熟市場でメーカーが生き残るには、シェアの奪い合いか、需要創造しかありません」
競合メーカーとのシェア争いは、やがて価格競争になる。価格競争は自社の商品の価値を削り、業界全体を疲弊させる。
だからこそ必要なのが、新しい食べ方、新しい文化、新しい需要を作ること。その可能性を秘めた企画として、生駒社長は「ラーカレ」を捉えている。
客単価の向上を目指す「ラーカレ」
「ラーカレ」がラーメン店にもたらす最大のメリットは、客単価向上だ。
「ラーメン一杯1000円には抵抗がある層も多い。でも、ラーメンとカレーのセットなら納得感が生まれる」
これは非常に重要な視点だ。さらに、カレーにはもう一つの強さがある。それはサイドメニューにとどまらず、「主役になれる」ことだ。「今日はあそこのラーメン食べたい」だけでなく、「あそこのラーカレが食べたい」という動機が生まれる可能性がある。
つまり、ラーメン店にとってカレーは単なる追加注文ではなく、「来店理由」そのものになり得るのだ。
さらに、生駒社長は「来店回数」の増加にも期待を寄せる。
「ラーメンを食べに月1回来ていた人が、カレーでもう1回来てくれたら、2回来店になる」
これは極めてシンプルだが、外食市場縮小時代には大きな意味を持つ。
生駒社長が繰り返し語っていたのが、「今は入店客数より皿数が重要」という視点だった。外食産業は、もはや店内飲食だけで成立する時代ではない。テイクアウト、デリバリー、冷凍、自販機販売――。売上を作る手段は多様化している。
ラーメンはどうしてもデリバリーとの相性が難しい。麺が伸びる、スープを温め直す必要があるなど、ハードルが高い。一方、カレーは持ち帰りとの親和性が非常に高い。
「ラーメン店がテイクアウトや出前を強化する上でも、カレーは強いと思うんです」
つまり「ラーカレ」は、客単価アップだけではなく、販売チャネル拡大の武器にもなり得るのだ。
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【記者会見で披露された6種類の「ラーカレ」は、それぞれ異なる個性を持っていた】
