東洋経済オンラインとは
ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

観光客が知らない「京都がもっとも美しい」初夏、京都人が「今月中に食べな、あかんで」と急かす和菓子の正体

10分で読める
鹿王院、青もみじの参道(写真:active-u / PIXTA)
  • 江角悠子 フリーライター、編集者

INDEX

京都に住むようになり30年、京都人と結婚した筆者は、京都人とはいえないまでも、観光客ほど遠くもない。第1回に続き、そんな「よそさん」という距離から垣間見た、京都人の「アタリマエ」を紹介する。

6月になると、京都人が必ず口にするであろう和菓子がある。「6月30日までにアレを食べないと、今年後半の無病息災が叶わない……」。京都に暮らして知った、期限付きの厄払いミッションである。

同じ6月は、観光名所が1年で最も静かに美しくなる「もうひとつの顔」を見せる季節でもある。今回は、京都人が楽しんでいる、6月の風物詩と景色をお伝えしたい。

京都人が6月になると「焦って」買う和菓子

「水無月、もう食べはった?」

6月に入ると、京都人同士の会話はまずこの確認から始まる。「今年はあそこのを食べてみた、おいしかった」「うっとこ(うちの家)は、あそこの水無月と決まってる」。そんな情報交換が、6月の挨拶がわりになるのだ。

水無月(みなづき)とは旧暦6月のことだが、京都で水無月といえば、三角形の氷を模した「ういろう」の和菓子を指す。京都には、1年の折り返しにあたる6月30日に、半年分の穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する「夏越祓(なごしのはらえ)」という神事がある。その日に食べられてきた和菓子が、水無月である。

【写真を見る】観光客が知らない「京都がもっとも美しい」初夏、京都人が「今月中に食べな、あかんで」と急かす和菓子の正体(15枚)

次ページが続きます:
【「6月に水無月」は京都人がクリアしなければいけないミッション】

2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象