兵庫県神戸市の神戸海星病院は、一般病棟116床、地域包括ケア病棟60床の中規模病院だ。この病院では、2022年に20%以上だった看護師の離職率が10%程度まで下がった。
きっかけは看護助手に外国人を積極的に採用したことにあった。現在は22名の外国人が特定技能補助者として働き、病気やケガをして間もない時期の患者に対応する急性期病棟でも活躍している。
看護助手が定着したことで看護師とのタスクシフトを推進。看護師は本来やるべき業務に集中できた。こうした一連の施策が残業時間の削減や有給取得の拡大、さらには離職率の低下につながった。
同院の篠原里美副院長兼看護部長は、「一つの施策ではなく、あの手この手でやらないとダメ」と語る。今後は電子カルテの導入や看護師へのタブレット配布など、DXにも取り組む方針だ。
同じ兵庫県にある明和病院(西宮市、病床数257)も看護師の離職率を引き下げることのできた病院だ。コロナ禍でいったん中止した新人時の実習を再開、全部署を経験した後に希望部署に配属することにした。教育体制や管理者教育も充実させた結果、離職率は8%台まで低下した。
同院の末武千香副院長/看護部長は、「待遇の改善だけではなく、看護師としての働きがいを実感できる職場が大事」と話す。
看護師1人の採用に100万円近くが必要
一番の問題は、高額な紹介手数料と採用後の早期離職――。
今年3月中旬、日本医師会がある報告書を発表した。「医療分野における人材確保と有料職業紹介事業等の適正化に向けた提言」。病院が医師や看護職、介護職の採用時に利用する人材紹介サービスに関する報告書だ。
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