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新宿区の北西部、少し歩けば中野区や豊島区に入る場所に「再開発されない街」がある。「中井・落合」だ。
新宿区と聞くと高層ビルがいくつも建っている光景や華やかな繁華街を思い浮かべがちだが、中井・落合では市街地再開発事業もその他の大規模開発も行われず、タワーマンションや高層ビルはない。
中井駅には西武新宿線と都営地下鉄大江戸線が乗り入れており、新宿駅、西武新宿駅まで乗り換えなしで約10分と交通利便性が高いにもかかわらず、東京に押し寄せている再開発の波から逃れているのである。
余談だが、筆者はかつてこの街に住んでいたことがある。当時は「どこに住んでいるの?」と聞かれたら「新宿区」と返していた。都会っぽさを響かせることで、ちっぽけな自尊心を保っていたのだ。東京に住んで数年が経った今なら、かつての自分が中井という街の良さをわかってなかっただけなのだとわかるのだが……。
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ある意味、新宿っぽくない中井・落合だが、どのような街なのだろうか。
駅周辺は狭い道に商店や住宅が混在
中井・落合は豊島台地と呼ばれる台地と谷である低地から形成され、台地の南側に神田川、妙正寺川が流れている。台地と川を結ぶ坂道が多い街である。
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【駅付近の生活感ある風景】
