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無意味な仕事をする苦痛は"懲罰"レベル 人間はたとえ敵に利する仕事だろうと「良い仕事」をしたい欲を抑えられない

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絶望に効く今週の名言
『シーシュポスの神話』 清水 徹 訳/新潮文庫

クソが書名に入っていて強烈な『ブルシット・ジョブ──クソどうでもいい仕事の理論』(デヴィッド・グレーバー/岩波書店)は、無意味で、不必要で、有害でさえある仕事が大量に存在していると指摘した。この本がベストセラーになったということは、多くの人が自分の仕事の無価値さと闘っているということだろう。

NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナー「絶望名言」に出演中の文学紹介者が、ビジネスと人生の“絶望”に効く名言を毎週お届けする。【火曜日更新】

無意味な仕事が人を苦しめることは、ギリシャ神話の昔から知られていた。シーシュポスは神々をあざむいた罪で罰せられる。「神々がシーシュポスに課した刑罰は、休みなく岩をころがして、ある山の頂まで運び上げるというものであったが、ひとたび山頂にまで達すると、岩はそれ自体の重さでいつもころがり落ちてしまうのであった。無益で希望のない労働ほど怖ろしい懲罰はないと神々が考えた」とアルベール・カミュは説明している(『シーシュポスの神話』)。

ダナイデスという50人の娘たちも、死後に冥界で罰を受ける。水をくんでは水瓶にそそぎ、いっぱいにしなければならないのだが、水瓶の底には穴があいていて永遠にいっぱいにはならないのだ。

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