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「あなたに逮捕状が出ています」と言われたら、どうしますか?
昨年から警察官や検察官をかたる詐欺が急増しています。警察庁が2026年2月に公表した最新の統計では、ニセ警察詐欺の25年の認知件数が1万0936件、被害額は985.4億円に達しました。
特殊詐欺被害全体の1414.2億円のうち、およそ7割を占めているのです。1件あたりの被害額は910.8万円で、ニセ警察詐欺を除く特殊詐欺の263.3万円と比べると、約3.5倍にのぼります。
今回は、このニセ警察詐欺の手口と防衛策について詳しく紹介します。
ある日突然「あなたに逮捕状が出ています」と告げられる
26年2月、名古屋市緑区の78歳女性の自宅に突然電話がかかってきました。警察官を名乗る人物は「犯罪収益の送金を受けたことであなたに逮捕状が出ている」と言ってきました。
3日後、追い打ちをかけるように1枚の書類がレターパックで届きます。中身は偽の「逮捕状」でした。被疑者欄には自分の名前と生年月日、住所が並び、罪名は組織犯罪処罰法違反と犯罪収益移転防止法違反などと書かれており、公文書のような体裁だったそうです。
冷静に見れば、逮捕状の発付者が「最高裁裁判官」とされていることや、記載された「東京中央署」という警察署が存在しないことなど、おかしな点はいくつもあります。それでも、いったん信じ込んでしまえば違和感には気づきません。
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【恐怖と権威で正常な判断を奪う心理的支配の手口】
