東洋経済オンラインとは
ビジネス

あなたに逮捕状が出ています…レターパックで届く偽の「逮捕状」なぜ信じてしまう?被害額985億円巧妙すぎる詐欺の手口

7分で読める
偽の逮捕状
偽の逮捕状が送られてくる詐欺が多発している(偽の逮捕状は愛知県警提供、写真:編集部撮影)
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

近年の報道で目立つのが、金地金や暗号資産による受け渡しです。25年8月、長崎県平戸市の80代女性は、通帳と携帯電話が犯罪に使われているなどと告げられ、金地金の購入を指示されました。

そして、純金インゴット約17キロ、時価約4億円相当を購入し、3回に分けて自宅へ来た受け子に渡したのです。

新潟県五泉市の40代男性は25年9月、携帯電話会社の社員を名乗る人物から「個人情報が不正に使われている」と電話を受け、その後、福岡県警を名乗る人物から、偽の逮捕状を送り付けられました。

メッセージアプリのビデオ通話で「取り調べ」を受けたうえ、検察官を名乗る男の指示で現金をネット銀行に移して約258万円相当の暗号資産を購入し、指定されたアドレスへ送信してしまいました。

電話を切り、家族や警察に相談することが最大の防御策

本物の警察官がSNSやメッセージアプリ、電話などで「あなたが捜査対象になっている」「逮捕状が出ている」と伝えることはありません。もし、そんなことがあれば犯人に逃亡するチャンスを与えることになってしまいます。

そもそも逮捕状は執行時に警察官が対面で読み上げて呈示するものです。また、警察が「潔白の証明」や「資金調査」「保釈金」などの名目で現金の振り込みや受け渡しを要求することもありません。

犯人は「通話が切れること」と「家族や警察への相談」を避けようとします。通話し続けることを強要し、家族への口外を禁じてくるのは、相談されればすぐに嘘がばれてしまうからです。

少しでも不審に感じたら、電話を切り、家族に相談してください。そのうえで、警察相談専用電話「#9110」や最寄りの警察署に問い合わせましょう。これだけで多くの被害は防げます。

離れて暮らす高齢の家族には、「最近、警察や役所から変な電話なかった?」と声をかけてあげてください。

金融機関や郵便局の窓口職員、コンビニ店員が、不審な送金や高額な現金引き出しに気づいて声をかけ、警察に通報して被害から救った例も数多く報告されています。「自分は大丈夫」と思っている人ほど標的になりやすい、というのがこの詐欺の怖いところです。

事例を知っていれば、詐欺に気が付く可能性が高まります。ぜひ、ご家族や友人にもこの手口を伝えてください。それが、何百万、何千万円もの被害を未然に防ぐ盾となるかもしれません。

東洋経済Tech×サイバーセキュリティでは、サイバー攻撃、セキュリティ

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象