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ミシュラン店出身シェフが仕掛ける「ネオ町中華」が繁盛する"味だけじゃない"理由、破格の好待遇が生み出す驚きの好循環

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POT東久留米店
ミシュラン店出身のシェフが経営する「POT」東久留米店(撮影:梅谷秀司)
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そんな折、中国料理の世界を俯瞰してみると、いわゆる高級中華と男性寄りの町中華に大きく二分されることに気づいた。中国料理は日常に寄り添うもののはず。もっと幅広い層が楽しめるジャンルがあってもいいのでは、と考えた。

そして、独立を果たした。それが大泉学園に作ったPOT1号店である。

「POT」や「文山包」を経営する小野大樹氏(撮影:梅谷秀司)

実は小野氏、吉祥寺にも「シネンシス」という、文山包よりもややアッパーな価格帯の店も経営している。7月には立川店をオープンする予定だという。

若手ながらなかなかのやり手であるが、これにはしっかりとした信念が息づいている。働く環境を調え、スタッフ全員が幸せでいられるように、ということを絶対的に重視しているのだ。

破格の給料が生み出す好循環

まだまだブラックがまかり通っている中国料理業界の未来を憂い、給料や休日の充実ばかりでなく、広くて働きやすい厨房を完備するなど、快適に働ける環境づくりに心を砕いている。店のトップを任されれば、月収で50万円を手にできるほどだ。多くの中国料理店がまだまだ年齢分しか月収がないという中では破格だ。

「そうすれば、中国料理をやっていてよかったと思ってもらえるはず。中国料理業界から人が離脱するのを防ぐことができるに違いないと。そのためには、多店舗展開をすることで、全体の収益を増やしていく必要もあると思うのです」(小野氏)

出発点であるPOTがうまくいっているのには、そんなワケがある。

麻婆豆腐の調理風景。スタッフの好待遇がいい店づくりにつながっているという(撮影:梅谷秀司)

昼どきともなれば、行列ができるほどの人気店。従業員のハッピーオーラが店を覆い、店内にいい気が流れている。そして、その利益率がしっかりと単価にも反映されているのだ。

だから客も皆ハッピー。POTの揺るぎない魅力はそんなところに理由がありそうだ。

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