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建国精神の矛盾と拡張主義の泥沼で揺らぐアメリカの覇権/武器輸出解禁の日本が直視すべき世界秩序の崩壊

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現在の世界状況ではアメリカの一極時代は徐々に崩壊しつつある(写真:mycreativelife/PIXTA)

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先日、武器輸出を解禁する法案が通過した。戦後の平和憲法下で守られてきた1つの防波堤が決壊した。これからこういった決壊が次々と起こるのだろうか。各論(法)から本論(憲法)を壊していくというのだろうが、明確な展望を持たない、なし崩し的改正は危険である。

武器輸出が解禁されると同時に自衛隊の最新鋭の戦車の演習で、3人が死亡するという痛ましい事故が起こった。武器は実戦で役立たなければならない。だからアメリカをはじめとする武器輸出大国は、戦争という武器の展示場でその威力を示す広報活動を行っているとも言える。

だから政府もその展示場に参加すべく、戦争放棄をも放棄することになろう。軍産複合体のロビー活動を一度受け入れれば、後はずるずると武器輸出と戦争という地獄にはまっていくことになるだろう。

アイゼンハワー大統領の演説が残したもの

1961年1月17日、ジョン・F・ケネディ(1917~63年、在任61~63年)が大統領に就任する直前、2期務めた大統領の職を降りるドワイト・D・アイゼンハワー(1890~1969年、同1953~61年)が最後の演説を行った。そこで次のように語ったことは、忘れてはならない。

「耕作の鋤をつくっていた人は、時と共に、そして時代の要請のもとに、剣も作ることができました。――巨大な軍事施設と大きな兵器産業との結びつきはアメリカ史上最初のものです。しかしわれわれは、政府の委員会の中での、その大きな影響を理解しなければなりません。不法な影響があることに注意しなければなりません。求められるか求められないかは別として、軍産複合体による、危険な力を悲惨にも上昇させようとする力が、今存在していますし、そしてずっと存在し続けるのです」(1961年1月17日、筆者訳)

これは、いわゆる軍産複合体という巨大な妖怪の出現が政治を翻弄していく時代が来たことを告げる最初の忠告だった。政治は今や国民主権の場ではなく、一部の軍事産業と結びついた企業と、軍関係者による場に変貌しつつあることを、この演説は予言していたのだ。

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【のどかな平和社会だったアメリカ】

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