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大盛況のプロ野球でじわり進む「勝ち組」「負け組」の明暗…阪神は全試合完売の一方で動員が伸び悩む球団

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2025年の阪神最終戦(写真:筆者撮影)
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広島カープと阪神タイガースでは、商圏規模は大きく違うが「チケット完売」が続く阪神にも、広島と同様の懸念が残ることは言っておきたいと思う。

2026年のマツダスタジアム(写真:筆者撮影)

ヤクルト、ダイナミックプライシングで物議

ヤクルトはチケットの「ダイナミックプライシング」が話題になった。

球団公式サイトでは各シートの価格が表示されているが、すべて⚫︎⚫︎円~となっていて「上記の価格は、ご選択いただいた席種の最低価格を表示しております。座席毎にダイナミックプライシングが適用される為、実際の決済金額とは異なる場合がございます」という但し書きがある。

数千円の価格表示であっても、週末や祝日、阪神、巨人などの人気カード、好天、さらには購入が直前になるとチケットは高騰する。3000円前後の外野指定席が1万円に跳ね上がることもある。

「ダイナミックプライシング」は12球団中8球団で導入している。ヤクルトも22年から導入しているが、「外野席で1万円!」という価格がインパクトがあった。「老朽化が進むスタジアムのわりに」ということもあって、否定的な見方が多かったのだろう。

2025年の神宮球場(写真:筆者撮影)

ヤクルトの本拠地神宮球場は、ヤクルト球団や親会社の所有ではなく、指定管理者にもなっていない。使用料を払って「借りている」状態だ。球団としてはチケット価格に見合うシートに改修したいところだが、それもままならない。

近年、チケットの販売方法が変化している。

従来、野球のチケットを買うときは、大手チケットサイトであるローソンチケット(ローチケ)、セブンチケット、チケットぴあ、e+(イープラス)、CNプレイガイドなどで購入するのが一般的だったが、近年、多くの球団は自社で設けたチケットサイトでの購買を強化している。阪神は「虎チケ」と「甲チケ」、DeNAは「ベイチケ」、中日は「ドラチケ」、ヤクルトは「スワチケ」でチケットを先行販売している。

球団の営業担当は「チケットサイトで買う客は負けが込むと買わなくなる。球団サイトから購入するには、最低クラスのファンクラブに入会することが条件になるから、ロイヤルティができるんだ。ファンが推しになる、と言ってもいい」と断言する。

プロ野球のチケット販売をめぐる状況は大きく変わろうとしているのだ。

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