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2026年度入試で倍率7.3倍! 佐賀大学に新設の「コスメティックサイエンス学環」がZ世代に超人気のワケ

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佐賀大学
「コスメティックサイエンス学環」が新設された佐賀大学(写真:KAZE/PIXTA)
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自分は過去に、佐賀大学に赴き、この学環の教授である徳留嘉寛先生にインタビューしたことがあります。その中で、徳留先生はこんなことをおっしゃっていました。

「今回、新学部を創設するにあたり、『化粧品化学学環』ではなく、『コスメティックサイエンス学環』という名称にしていることに、実は大きな意義があると私は考えています。つまり、『お化粧』に限ったものではなく、化学物質が人体にどのような影響を与えるかを調べる学環にしていくというのがコンセプトなんです。」

つまり、この学環はただ化粧品産業・コスメに限ったものではなく、化学物質が人体にどのような影響を与えるかを調べる学環であり、入り口はたしかに「コスメ」かもしれないけれど、そこでの学びはもっと広い「物質と人間との関係」だ、とのことなのです。

化粧品を考えることは、単にメイク用品を考えることではありません。どんな成分が、どのように身体に作用するのか。安全性はどう確かめるのか。人はなぜそれを使うのか。そうした問いをたどっていくと、学びは自然とコスメの外側へ広がっていきます。

進路はコスメ業界だけではない…広がりのある「学び」

ここが、この学環の人気を考えるうえでとても重要なポイントだと思います。なぜなら、受験生が惹かれているのは、「美容の専門学校のように、すぐ職業に直結する学び」だけではないからです。

むしろ逆で、コスメを入り口にしながら、化学、生物、皮膚科学、さらには産業や社会とのつながりまで見渡せる。その学びの射程の広さ・広がりこそが魅力なのではないでしょうか。

実際、将来の進路もかなり広く捉えられています。例えば、食料品も見方を変えれば化学物質を身体に取り込む営みですし、塗料や建築資材も、人間の生活環境や身体との関係の中で捉えることができます。「コスメ」を学ぶことが、必ずしも「コスメ業界だけに進む」ことを意味するわけではないのです。

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【複数の分野をどう越境して学ぶか】

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