10年前は年代と投資率は見事に比例しており、いわば人生経験を重ねるとともに取り組んでいくものでした。ところが、この10年で若年層がその比率を大きく伸ばす一方で、60代ではほとんど増えず、70代以上に至っては7ポイントも減少しています。
この結果、今では(若干の高低はあるものの)どの年代もほぼ同様に投資に取り組む、いわば「全世代総投資時代」といってよい状況になっています。なお、ここでの「投資」とは「株式、債券、投資信託、外貨預金、ラップ口座、NISA、iDeCo、その他投資性商品のいずれかを保有していること」と定義しています。
投資熱を持つ若者たち、後景に退くシニア
投資率を一気に高めた20代ですが、どんな金融商品が受け入れられたのでしょうか。図2を見ると、投資率の伸びがNISAの伸びと軌を一にして17年以降伸び続けていることがわかります。
「投資のすそ野の拡大」というと、冒頭で触れたように24年1月の新NISAがきっかけになったと思いがちですが、実はそのはるか前から若年層の投資熱は着実に伸びてきていたのです。特に大きな伸びを記録したのは20年→21年となっています。今では記憶も薄れつつあるかもしれませんが、これはコロナ禍を機に「巣ごもり消費」「巣ごもり投資」が話題になったタイミングです(図3参照)。
生活・消費にさまざまな変化をもたらしたコロナ禍ですが、投資にも同様のことが言えそうです(このことはもう少し後でもまた触れます)。なお、NISA・iDeCoは投資支援優遇制度のことであり、厳密には個別の金融商品ではなく、その「枠」内で個々の金融商品を運用する仕組みですが、ここではいったん同列に扱っていきます。
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【マス層でも半数近くが投資に取り組む】
