ただし、シンクロウェザーの小売価格は、一般的なサマータイヤと比較してやや高め、プレミアムスタッドレスタイヤと同等かそれ以上の価格帯に設定されている。初期投資(イニシャルコスト)の高さは、普及における最大のハードルである。
しかし、経済的な評価はTCO(総保有コスト)で見てみれば、従来の「夏冬2セット体制」では、タイヤ&ホイール2セットぶんの購入費用、年2回の交換工賃(概算4000円~1万円/年)、タイヤ保管料(概算3000円~2万円/年)などがかかってくることも考慮したい。
シンクロウェザーを選択した場合、これらが初期費用のみとなる。例えば4年の使用サイクルであれば、都心のマンションなど保管場所がなければ、数万円単位のコスト削減が可能となる。また、交換の手間と時間から解放されることも大きなメリットだ。さらに、近年は天気予報的中率が大幅に向上したため、大雪の予報に対してタイヤ交換作業の予約が集中してしまう。そうなると、いくら高い交換工賃を払おうとしても必要なクルマでの移動が不可能になる可能性も出てくる。
雪上でのインプレッション
良いことばかりのような話に聞こえるが、実際に使ってみるとどうだろう。
今シーズン、雪道でシンクロウェザーを試す機会を得た。その結果、雪上での走行性能は、ほぼスタッドレスと同等といっていいと感じられた。ややふかふかの新雪でも、除雪車が入った圧雪路面でも、スタート、コーナリング、ブレーキングともにまったく不安なく走ることができた。氷上路面で比較するとわずかにスタッドレスに分があると思われるが、大きな違いと感じるほどのアドバンテージではないだろう。
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【サマータイヤとしての性能はいかほどなのか】
