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ビジネス #スズキ 異次元のインド投資

「インドは苦労だらけ」…スズキ現地トップが明かす、年産400万台の"異次元投資"に向けた実情と確かな手応え

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ニューデリー市内にあるマルチ・スズキ本社
ニューデリーのマルチ・スズキ本社。現在はスズキが58.3%、一般株主が41.7%を保有する(写真:編集部撮影)

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1983年にインドの国民車「マルチ800」を生産してから、約40年をかけて年産200万台を超えたスズキのインド事業。次は年産400万台に向けて、わずか6~7年で生産能力を倍増しようと「異次元の工場投資」を進めている。
急拡大の計画に死角はないのか。現地子会社マルチ・スズキの竹内寿志社長が、ニューデリー市内の本社で報道陣の取材に応じた。


――インドの自動車マーケットは、本当に期待どおり成長するでしょうか。中国市場のように富裕層と貧困層とで格差が広がりませんか。

確かにインドでも貧富の二極化という懸念はある。ただわれわれの経験では、だいたい世帯年収が50万ルピー(約85万円)を超える中間所得層になると、車を買うことが視野に入ってくる。2030年時点でインドの約半分が中間所得層になってくるだろう。車を買える人がどんどん増え、モータリゼーションも進んでいく。

むしろいま懸念しているのは、渋滞がひどく交通がマヒしている大都市だ。大都市の販売だけでは限界がある。一方で田舎に新たな都市も出てくる。そのためインドの自動車の需要は非常に底堅く成長するだろう。

手持ち資金は非常に厚い

――これからインドでの工場増設に多額の投資を行う計画です。投資は自前で行えますか。

マルチ・スズキは非常に厚い手持ち資金を有している。キャッシュフローの心配はない。ただ、あまり急激に投資をしてしまうと減価償却費が重くなって営業利益率に影響してしまう。最終的に工場の生産ラインをいつ引くかは、販売の動向を見ながら慎重に判断したい。

現在、ヨーロッパの工場は50~60%で苦労しているが、インドの工場稼働率はグジャラート州のハンサルプール工場で100%超、ハリヤナ州の3工場も90%程度と非常に高い。今後もこれを維持できるように投資をしていく。

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【いちばん大変なのは土地の確保】

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