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かつてメディアを賑わせた「アグネス論争」から40年…上野千鶴子が辿りついた意外な《フェミニズムの現在地》

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男性の「男女平等」に対する考え方には誤解があったという(写真:Graphs/PIXTA)

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女性が職場に子どもを連れていくのは是か非か――。人気歌手だったアグネス・チャンさんをめぐって湧き起こった、いわゆる「アグネス論争」から約40年が経ちましたが、当時、論争の渦中にいた社会学者の上野千鶴子さんは、今の時代にフェミニズムとして定義すべきなのは、もはや「男と同じである権利」ではないと言います。
「アグネス論争」から約40年が経った現在、上野さんが考えるフェミニズムの定義とはいったいどんなものなのでしょうか。アグネスさんと上野さんの共著『報われない社会で、それでも生きる』から一部を抜粋・編集する形でお届けします。

40年近く経っても男女平等ではない

上野 アグネス論争から40年近く経っても相変わらず男女平等とは言えない社会です。

アグネス たくさんの女性が未だにストレスを抱えているのが現実ですね。

上野 はい。私はフェミニズムとは「弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想です」と定義づけました。そうしたところ、そんなフェミニズムの定義は聞いたことがないと、多くの人から、とりわけ男性から言われました。

アグネス 弱者の定義は難しいです。

上野 それは、自分は弱者ではないと認識しているからですよね。

アグネス 弱者かどうかは人が決めること。でも、私は自分では弱者であると認めません。

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【好んでマイノリティになるわけではない】

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