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かつてメディアを賑わせた「アグネス論争」から40年…上野千鶴子が辿りついた意外な《フェミニズムの現在地》

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男性の「男女平等」に対する考え方には誤解があったという(写真:Graphs/PIXTA)
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上野 なのに「男女平等とはキミ達女が、ボクら男のようになりたいってことだよね」と、特に男性達は考えてきたようです。

アグネス それは違う! すべての女が男みたいになりたいと思っていません。生まれ変わったら女の気持ちがわかるフェミニストな男になりたいというのはあります。男の気持ちをもっと理解したいです。

上野 その通り。でも日本の男女雇用機会均等法にある「平等」の理念は、「なら、女を捨ててかかってこい」ですよ。男並みに働いて初めて男並みに処遇してやると。

これまでの男女平等は「男と同じである権利」でしたが、今日のフェミニズムの思想は、「違っていても差別されない権利」のことです。

かつての強者もいつかは弱者になる老後

上野 アグネスさんは若々しいです。でもいずれは衰えていくというのは抵抗できないプロセスですよね? その時に高齢者だからとないがしろにされたら闘えますか?

アグネス 闘う必要はないと思います。

上野 かつて強者だった人も必ずいつかは弱者になるというのは逆らえない事実です。といって高齢者がないがしろにされる理由はない。

アグネス それはそうですね。みんな老いていくというだけですから。人は弱者からスタートして弱者に戻る。それはみんな一緒なのに先人を差別するというのはおかしい。

上野 私も同じことを言っています。人は誰も無力な状態で生まれて無力な状態で死んでいく。その中間に強者である一時期があるというだけのことですよね。

そのことを今、誰にも依存しないで生きていると思っている人達は忘れている、あるいは気づかないでいる。でもよく考えてみてください、あなただって誰かに依存していると伝えていくのがフェミニズムだと私は考えています。

私は強さを競い合ってどうするんだと思う。時折、フェミニズムって女が社会を支配したいのかとか、女が権力奪取したいのだろうと勘違いする男と遭遇しますが、だったら、高市さんが首相になったら喜ぶべきだという話になるんです。

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【女性であれば誰でもいいとは思わない】

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