なぜここまで拒絶されるのか。それは、給与という「金銭的報酬」よりも、職場における「心理的な安心感」を圧倒的に優先する彼らの価値観が関係している。
UZUZが以前実施したZ世代の意識調査でも、連絡手段として「電話」に心理的負担を感じる就職・転職活動中の若者が64.2%、「対面」でも52.8%に上ることがわかっている。彼らが負担に感じる理由として、「咄嗟の対応が苦手」 や、「言葉だけの説明が難しい」、「過度に気を遣ってしまうので、ストレスが大きい」 といった声が目立った。UZUZが以前実施したZ世代の意識調査でも、連絡手段として「電話」に心理的負担を感じる就職・転職活動中の若者が64.2%に上ることがわかっている。彼らが電話を負担に感じる理由として、「咄嗟の対応が苦手」 や、「言葉だけの説明が難しい」 といった声が目立った。
チャットのような「テキストコミュニケーション」を中心として育ってきた彼らにとって、予測不能な事態が連続し、職人たちとの即時的かつ泥臭い対人コミュニケーションが求められる現場仕事は、極めて心理的負荷の高い環境として映る。
そこに「見て盗め」「背中で覚えろ」といった旧態依然とした現場の空気感が残っていれば、彼らが足を踏み入れることは決してない。
日本のインフラは崩壊する
この「若者の現場離れ」がこのまま進めば、一体どうなるのか。その影響は一企業の「人手不足」にはとどまらない。
日本社会の基盤そのものが維持できなくなる「インフラ崩壊の危機」が、すでに目の前に迫っている。
国土交通省のデータによると、日本の建設業の就業者数は1997年の685万人をピークに減少し、2022年には479万人にまで落ち込んでいる。さらに絶望的なのはその年齢構成だ。22年時点で55歳以上が35.9%を占める一方、29歳以下はわずか11.7%にすぎない。
今後10年以内に、現場を支えてきた熟練の技術者が大量に定年退職を迎え、人材の供給不足は一気に加速する。
その一方で、市場のニーズは拡大し続けている。政府と民間を合わせた建設投資額は、10年度の約42兆円を底に増加に転じ、25年度には約76兆円に達する見通しだ。「需要は増えるのに、担い手が減る」という巨大な需給ギャップが生まれているのである。
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【近い将来、日本のインフラは崩壊する?】
